瑞雲書道会とは
瑞雲書道会は、豊道春海先生(1878~1969)により大正3年(1914)に創立された伝統ある団体です。
純正清真な書道芸術の振興発展を目的として、展覧会の開催、文化活動を通じて人格形成に資することを目的としています。
豊道春海先生は、会員の育成のみならず、わが国の書道の発展と普及・振興、書を通じた国際親善などに尽力され、今日の書壇の礎を築きました。
その功績により従 三位勲二等に叙せられたほか、日本芸術院会員、文化功労者として活躍されました。
瑞雲書道会は、力強くも優雅な豊道春海先生の書道精神を受け継ぎ、確固とした基本技の上に感性豊かで創造性ある作品づくりをめざしており、現在 約1,000人の会員を擁し、次代書道家の育成に努めています。
毎年1月に開催する「瑞雲春秋展」、7月に開催する公募展「瑞雲書道展」を2大行事として、 広く書道の振興・普及に努めています。
瑞雲書道会の歩み
大正3年(1914) 11月、瑞雲書道会は、豊道春海先生が住職にあった東京・ 浅草の天台宗華徳院を本拠に創設されました。「瑞雲」の命名は、春海先生の師である西川春洞先生によるものです。
大正12年(1923)、関東大震災のあと、焼け残った日比谷公会堂において野外書道展と書道講演会を開催し、震災で疲弊した人々を勇気づけました。
昭和19年(1944)、瑞雲書道会創立30周年を記念して「正義」の2文字大幅を浄書。
昭和41年(1966) 7月31日から8月5日まで、第1回瑞雲書道展を東京都美術館で開催、約700点の作品が出品されるなど、好評を博しました。これを機に、瑞雲書道会として積極的な対外活動をスタートさせました。
昭和45年(1970)9月26日、創立者である豊道春海先生死去。第5回瑞雲書道展の直後のことでした。
春海先生の遺志を受け継ぎ、瑞雲書道会は昭和46年度より、会長・印南渓龍、理事長・山崎節堂、副理事長・大池晴嵐、高木雙吉盧、岩谷青海の体制で、新たなスタートを切りました。
昭和49年(1974)、瑞雲書道会創立60周年記念事業として、日光山輪王寺に春海先生の彰徳碑建立を計画。 昭和54年(1979)5月、日光山輪王寺に高さ約10mの彰徳碑完成。
その後も、顕彰事業を多くの方々のご支援・ご協力により展開しています。
昭和57年(1982)、栃木県立美術館において遺墨展 「東洋の心・豊道春海 展」を開催。 昭和59年(1984)、昭和58年5月、長く会長職を務めてこられた印南渓龍先生死去。
これに伴い昭和59年度より平成15年度まで松前達郎理事長、有馬大造副理事長(昭和61年度より)、豊道さと本部長(平成9年死去)の体制で運営。
平成16年(2004)、会長に松前達郎先生が就任、副会長・有馬大造、豆子甲水之、理事長・秋葉如龍(平成18年度より理事長・曽田成則)、副理事長・星 野翠光、武田海龍の新体制で新たなスタートを切りました。
令和6年(2024)には、春海翁の孫豊道溪峻が理事長に就き、副理事長に大池青岑、辻敬齋、丹羽蒼處の新体制を発足させ、新しい方向づけをめざしている。